おっさんエンジニア

レガシー・サバイバル術 番外編:「syslogは詩である」

〜おっさんエンジニアの勘所を言語化できるか〜

こんにちは、代表の片ケ瀬です。
今回は番外編。テーマは「syslog」。
若手にこう聞かれること、ありませんか?

「なんでそのログ見て、そんなにすぐ原因わかるんですか?」

この問いに、どう答えればいいのか。
それが今回の、ワイのモヤモヤの正体です。

📖 syslogは、ただの“ログ”ではない

若いエンジニアはこう考えがちです:

  • grepすればいい
  • エラーコードが出てる
  • 問題の行を見ればわかる

──それ、正しい。
でも、それだけじゃ足りない

syslogは、全体で“流れ”を見ないと意味がない
それはもう、行じゃなくて「波形」なんです。

🧠 エラーは“単語”ではなく“文脈”で読む

例:

Jul 11 01:03:15 host dhclient[1234]: DHCPREQUEST on eth0 ...
Jul 11 01:03:16 host kernel: eth0: link down
Jul 11 01:03:20 host NetworkManager: restarting connection...

若者「ふむ、リンク切れか」
おっさん「いや、これはUPS切替のタイミングと一致してる。たぶんスイッチのPoE制御だな」

この“補足的読み取り”をどう伝えるか──

それがワイのモヤモヤなんや……

🔍 syslogの“読み方”は、五感に近い

  • ファンの音と一緒に「なにか」を察知する
  • 普段は出ないログが数秒おきに流れている
  • いつものログの「テンポ」と違う

──それ、全部ログを“聴いてる”感覚なんです。

ログは文字列じゃない。
現場の空気を反映した「詩」なんです。

📝 伝えたいけど伝わらない“勘所”

マニュアルに書けないもの:

  • 「あ、この行、嫌な感じがする」
  • 「同じエラーだけど、前回と出方が違う」
  • 「これは寝かせとけば勝手に治る系」

──そう、これは経験則。
だけど、ワイは思うんです。

「伝えきれない」とあきらめたら、もう後継者は育たない。

✅ ワイがやってる“言葉にならないもの”の伝え方

  • ログを見ながら、思考を口に出す
  • 「このログ、昨日と違うでしょ」と比較させる
  • 「このログが出てるとき、何が裏で動いてるか?」を一緒に探る

ログの“読み方”は、結局一緒に見て、感じて、話すしかない。

📌 まとめ:syslogを読むとは、“気配”を感じること

若手のアプローチ おっさんの勘所
grepで探す 前後の文脈を読む
1行単位 流れや空白の“間”を読む
メッセージ重視 タイミング・頻度・消失も見る

🎁 syslogは詩だ。読めるようになるまで聴き続けろ。

若者に伝えたい。

「最初はわからなくて当然」
「でも“読み取ろう”とし続ければ、
 いつか“気づけるようになる”」

ワイがログを読む背中を見せながら、
あなたが“読み方”を感じ取ってくれることを願ってます。

👋 最後にひとこと

syslogはシステムの独り言。
それを聴きとる力が、インフラ屋の誇りです。

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