NetBackup:幻N、消えたはずのデータがない恐怖
〜「バックアップしていたはず」が最も怖い言葉になる日〜
📼 はじめに:「あれ?データないね」の気配
バックアップはしていた。ジョブも通っていた。ログもOKだった。
でも、いざ復旧の時、データがない。
NetBackup——それは、「あるはずのバックアップが、復旧できない」という恐怖と向き合うためのソフトである。
⚡ 戦慄:それはカタログから始まった
その日、サーバルのRAIDが死んだ。復旧時間は3時間以内。NetBackupのコンソールを開く。テーププールも大丈夫。
だが、ログに記録はあるのに(Status: 0)——
復旧実行でファイルが出てこない
「image expired」
「catalog mismatch」
「restore target path invalid」
NetBackupさんよ……それは「ない」って言ってるんや……
🧰 バックアップまでは出来る、だが
NetBackupの怖さは、その依存性にある。
- カタログDBがあることで、本体を探せない
- テープが刺さっていても、イメージ情報がずれるとNG
- コンソール内で解析できないデータが出る
GUIはリッチだが、内部は魔界。
勝手に要らないイメージを作り、勝手に推し付けている
🏰 現場の声:こんなはずじゃない
- 「このファイル、本当にバックアップされてました?」
- 「image cleanupしたの誰?」
- 「あー! catalogバックアップを取れてなかったのか…」
そう、NetBackupで最も大事なのは「image」と「catalog」の両立。
1日ずれても、突然消えるのがこの幻Nの伝説である。
🎁 まとめ:「バックアップしてたはず」は振りでしかない
実際に動いていたと思っていた。ジョブは通ってた。ログにStatus 0とあった。
NetBackupは言う。
「バックアップしてた」と、お前が思ってることが小説ではない
だから言われる。
「大事なものは、ddで吸い出しておけ」
NetBackup、それは現場の居合わせとコンソール魔法を合わせ持ったサーバー補術の実体である。
⏭ 次回予告:「ARCserve:轟A、鳴り響くテープチェンジャー」
毎朝、テープを差し替え、パネルのLEDを見つめて祈る。
アームが動き、ウィーンと響く音。それが「安心の音」だったあの時代。
次回は、ARCserveによる物理バックアップの栄光と混沌をお届けします。
コメント