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Presentation Server:ライセンスの海を越えて

Presentation Server:ライセンスの海を越えて

〜“接続できない”は、だいたいライセンスのせい〜

🛳 MetaFrameの進化、その名はPresentation Server

MetaFrameが“宇宙服でも使える業務端末”として脚光を浴びたのち、その正統進化系として誕生したのが Citrix Presentation Server だった。

その名の通り、「アプリをプレゼンするように届ける」仮想化アーキテクチャ。しかしその裏側には、エンジニアたちの血と汗と、そして涙が詰まっていた。

💸 CAL、CCU、SA…… ライセンスの大航海時代

  • CAL(Client Access License)
  • CCU(Concurrent User License)
  • SA(Subscription Advantage)
  • LICファイルがバージョン非互換で読み込まない

「Citrixライセンス、分かるか?」と聞かれて「はい」と答えた者は、だいたい嘘つきか、英雄。

そして、接続できない朝。ログインできないエンドユーザーたち。管理者は「Dashboard」の “LICENSE SERVER UNAVAILABLE” を見て、静かにタスクマネージャを閉じるのだった──。

📟 そして“あの管理ツール”が牙をむく

Citrix Management Console(通称CMC)は、複数のサーバ群を束ねるための要。GUIはクラシカル、動作は重厚、エラーは意味深。

セッションが残る → 切れない → ゴーストセッション → ライセンス圧迫 → 新規接続拒否

この死のスパイラルが、週次報告よりも恐れられた。

📦 ICAの軽さとXenAppへの希望

とはいえ、Presentation Serverは業務アプリ配信の完成形だった。Excel、Access、業務DB、遠隔デバイス… すべてを“あたかもローカル”に届ける快感。

その延長線上にあったのが、次世代VDI「XenApp」。より柔軟に、よりクラウドネイティブに── 夢は確かに広がった。

👴 あの頃のCitrixあるある

  • 「ログインできません」→ 管理者「…ライセンス切れてます」
  • 「CALはあるのにCCUが足りない」→ あるある
  • 「CMCでユーザー削除しても消えない」→ セッション再起動祭り
  • 「新規ユーザーは管理コンソール再起動しないと反映されない」

🎁 まとめ:ライセンスの海を越え、我々はXenへ

Citrix Presentation Serverは、単なるリモート環境ではない。「制御された快適な仮想業務空間」だった。

だが、それを運用する者には、複雑怪奇なライセンス、謎のセッションバグ、そして高額なサポート契約が待ち構えていた。

それでもなお、Citrixは現場に希望を与えた。遠隔勤務、セキュアアクセス、業務統制… そのすべてを1本のICA接続が実現していたのだ。

🛸 次回予告:Citrixの夢と幻、XenAppへの系譜

XenAppは本当に我々を救ったのか?「仮想アプリケーション配信」の終焉とその継承者たちに迫る。

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